「働き方は生き方である」と感じた出来事

村上春樹の「職業としての小説家」を読んだのですが、思った以上に心に沁みた。それは帯文にあった説明がまさに示しているように

これは村上さんが、どうやって小説を書いてきたかを語った本であり、それはほとんど、どうやって生きてきたかを語っているに等しい。だから、小説を書こうとしている人に具体的なヒントと励ましを与えてくれることは言うに及ばず、生き方を模索している人に(つまり、ほとんどすべての人に)総合的なヒントと励ましを与えてくれるだろう

「どうやって小説を書いてきたか(=どうやって働いてきたか)は、まさにどうやって生きてきたか、を示していた」からで、働くというのは自分がどのような生き方をするかにつながるんだ、とストーンと腹に落ちたから。当たり前のことといえばそうなのですが、そこがなんだか自分の中でつながっていなかった。なにを目的に働くのかとか、どんな働き方をしたいのか、というのはつまり、どんなふうに生きたいのか、を考えれば自ずと解がみえてくるわけですね。

      • -

昨晩、敬愛する元上司の壮行会に参加してきました。女性ながらにして会社の重要ポジションに昇進し、そのお祝いの会でして、関係する社員がかつてのエピソードや仕事ぶりを紹介していったわけです。”女性でいながら男前。芯がぶれずに指示に一貫性がある。男も女も社員もお客様もみなその人柄に惚れてしまう。”というのが大方の共通見解なのですが、最後のスピーチで「自分の仕事のやり方が間違っていなかったということが(昇進によって)証明されたことが嬉しい」というような意味のことを繰り返し言っていました。
改めて元上司の来たりし道を振り返ってみると、女性営業の草分けとして男性社会のただ中で有無を言わせぬ成績を上げ、ポジションをあげ、マネージャーとしても成績を残し、お客様に好かれ、部下に目をかけ…て組織を束ねてきたわけで、皆がおなじような仕事の仕方をできるかといえばそうではありませんが、これぞ彼女の生き方。真似をしたい働き方もあれば、ああはできないという働き方もありますが、少なくとも元上司には「仕事において覚悟を決める重要性」を教わった気がします。

      • -

覚悟をきめる。こうして生きていく、という覚悟を決める。備忘をかねて、今日はこのことをメモしておきたいと思います。