最近読んだもの、いろいろ。

なんだか毎日慌しい。主に仕事で。
そんな日々ですが、幸か不幸か通勤時間が長いので電車の中は貴重な読書の時間であり、リラックスの時間、です。なかなか感想を書く時間がないので、今日はまとめて。

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ進化論」で時の人の梅田さんと、芥川賞作家の平野さんの対談。平野さんは75年生まれ、自分と同い年だから嫌になっちゃう・・・。それはさておき、内容は同年代の平野さんよりも梅田さんの言っていることに、「そうそう!」とか、「へーっ」と思うことが多かった。
例えば私の生まれた75年。シリコンバレー発のインターネットの波がやってきたのが93年末から94年にかけて。日本はそれから1年遅れて95年がインターネット元年。そのころ私は19歳とか20歳の大学生。こういう時期に大学でネットに触れる環境にあった世代がゴールデンエイジ、なのだそう。その5年くらい前の世代だと社会人になりたてで忙しく案外感覚が古い。ちょっと後の世代だとネットはあたりまえ、で少し遅れてきた世代、ということになる、とあった。なんとなくわかっていたもののそうはっきり言われると、そういう環境にいたから(かつアメリカの知人の影響もうけたから)、文系頭の私がいつのまにかIT業界にはいっちゃったのか、と妙に納得!
あと「へーっ」と思ったのは、ウェブ人間・論、の部分。ウェブ新世界を創造する最先端の人の感覚は、もしかすると私とはけっこう違うのかもしれない。梅田さん自身が

僕にとって「アメリカに帰る」と「ネットの世界に帰る」は同義で、とても変な話に聞こえるかもしれないけれど、ネットの世界って今の僕にとってとても「リアル」なんですよね。

と言っている。その感覚は私にはない。でもそういう生活の中でネットにつながっている人たちの知識を吸収している様子はとても興味深かった。真似してみたいところ。

プロの論理力!―トップ弁護士に学ぶ、相手を納得させる技術

プロの論理力!―トップ弁護士に学ぶ、相手を納得させる技術

こちらは76年生まれの荒井弁護士の本。またまた同年代で嫌になっちゃう・・・・。かの有名な青色発行ダイオード中村裁判などを手がけた弁護士。年末「情熱大陸」にも出てました
内容は・・・、すごい。なにがって、以前会社で受けた「ハーバード流ビジネス交渉術」の研修よりも、はるかにこの1冊を読んだほうがためになる!(ような気がする。実践できればだけれど。)
論理的交渉力を高める七つの掟、の中で特に「おー」と思ったところは

③「自分でコントロールできること」と「コントロールできないこと」を峻別し、「自分でコントロールできる」要素に集中する
⑤「入念な準備」をした上で、「こちらから行動を起こす」ことで交渉の主導権を握る
⑥決して「感情的にならない」
⑦交渉相手に「感動」を与えて、「説得」ではなく「納得」してもらうことを心がける

詳しくは本をどうぞ。
「個人の力」で勝負する「個人の時代」の到来を信じ、体現し、かっこいい。一方で、組織であるからこそできる大きなこと、もあるような気はする。でも大きなことをするにもその組織の一員として「個人の力」をちゃんと持っていなければいけないですね、いずれにしても。さぁ、頑張ろう、と思った一冊でした。

最後にこれ。矢野顕子さんの本というか雑誌。いやはや、写真を眺めているだけで癒されます。ニューヨークの写真なんか特に。仕事帰りにこれをパラパラめくりながらiPod小野リサなんかをきくと、かなりリラックスできます。
いまの時期は仕事が忙しくってあんまり時間も心もゆとりがあるとはいえないけれど、そのうちそのうち・・・・、と自分を励ます一冊です。